2009年12月26日土曜日

『自称卒業論文』 2

     人を植物にたとえてみたら


根こそぎにされた草

また植えても

なかなかしっかり根を下ろすことができない



花壇のお花

引っこ抜いたらおこられるのは

花はそういう植物だから

エーデルワイス

花壇に植えたって枯れてしまう



きれいなお花

みんなが好きだけど

きれいなお花

すごく繊細だ



たとえば女優 松たか子

女性としても

人生としても

彼女は花を咲かせているようにみえる



でもみんな

だれでも 自分だってきれいな花になりたい

と思うね

わたしだって

この人生で 自分だけのたった一つの花

さかせたい



でも私は

何度も根こそぎ引っこ抜かれては

気候も風土も違う大地に

何度も植え替えられた



なかなか根が生えない

新しい根は生えるか

きれいな花咲かせるための

新しい養分はいまから取れるのか



花はさかせないけれど

何度引っこ抜かれたって平気な草がある

「雑草」 ってやつだ

引っこ抜かれたり

猛毒な薬 撒かれたり

踏み潰されたりするけど

最後まで残るやつらだ


時には 無毛の地へ乗り出す

先駆者でもある

荒涼とした岩場の大地でも

岩の隙間から目を出し

散って 土壌を作る


砂漠を緑化しうるのも

やっぱり雑草たちだ



ただ 生憎

豊かなところでは目にも

留まらないやつさ



デカくて不具合で

品がなかったりで

なんだおまえ ってかんじのやつだよ



花か雑草か

運命が自分で決められるなら

花になりたかった

でも 私の生き方は どちらかといえば

雑草みたいだ

がんばればがんばるほど

雑草みたいになる



人が植物だったら

私は実は花を咲かす植物じゃなくて

雑草なんじゃないのか


雑草でなかったら

これまで何度も引っこ抜かれては

植え替えられて

生きてはこれなかったはずさ

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